手数料の安い証券会社

6月 14
2010



日本にはさまざまな証券会社があります。野村燈券や大和証券のような大手の証券会社から、地方の中小の証券会社、またインターネット株取引に特化した証券会社など、バラエティに富んでいます。

その中から、あなたがインターネット株取引をする上で、ご自分に適した証券会社を選ぶことが必要です。

インターネット株取引に向いている証券会社というと、インターネット専業の証券会社(以下、ネット証券と略記します)をイメージする方が多いでしょう。確かにそうではありますが、すべての人にとってネット証券が最適かというと、必ずしもそうではありません。

そこで、証券会社を選ぶポイントを、順を追って学んでいきます。それらのポイントをもとに、あなたの状況をよく考えて、証券会社を選んでいくと良いでしょう。

手数料で選ぶ

証券会社を選ぶときの重要なポイントとして、「手数料体系が自分に合っているかどうか」ということがあります。特に1回の取引額が小額になるほど、手数料を重視すべきです。

小額な取引では、相対的に手数料が割高になるので、頻繁に売買していると手数料で資金が目減りしてしまいます。しかしながら、証券会社によって手数料体系はさまざまなので、「ここが一番安い」と一概に言うことはできません。

手数料の体系は、大きく分けて「定率制」と「定額制」があります。定額制でも、1回当たりの手数料と1日の約定金額の合計で手数料が決まるコースがあるので注意が必要です。また、両方の手数料体系から、月ごとに選ぶことができる証券会社もあります。

●約定金額が10万円以下の場合
10万円以下で取引する場合は、松井証券がお勧めです。 1日の約定金額の合計が10万円までであれば、手数料は無料になっています(約定とは株の取引が成立することです。)
ただし、約定金額が10万円を超えると、300万円までは一律に3,150円になるので、10万円を超える取引をされる方には、あまり割安とは言えません。

また、楽天証券では、口座開設から3か月間は、1日の約定金額の合計が20万円以下なら手数料を無料にするキャンペーンを行っています(それ以後は、1日の約定金額合計が50万円以下なら、手数料は525円になります)。

●約定金額が数十万円の場合
数十万円程度で取引する方なら、手数料が安い証券会社は次の表のようになります。

ライブドア証券/イー・トレード証券/楽天証券/ジェット証券は、ネット証券です。また、内藤証券や東洋証券は中堅の証券会社で、どちらも中国株取引に強いという特徴があります。日本株の取引の手数料も安くなっています。

ただし、ライブドア証券/ジェット証券/東洋証券/内藤証券は、取引1回ごとに手数料がかかります。複数の銘柄を取引する場合は、それぞれに手数料がかかります。

これに対して、楽天証券とイートレード証券は、取引回数にかかわらず、1日の約定金額の合計に応じて、上の表のようになります。1日に複数の銘柄を取引する場合は、楽天証券やイートレード証券の手数料体系が有利です。

●100万円を超える場合
一度に100万円を超える取引をする場合は、定率制と定額制のどちらが良いかは、取引のやり方によって変わってきます。

1日に複数の銘柄を取引して、約定金額の代金が100万円を超えるような場合は、定額制の手数料体系の証券会社の方が得です。1日に1~2銘柄だけ取引し、その約定金額が100万円を超える場合は、定率制で率の低い証券会社が得になります。

例として、マネックス・ビーンズ証券を取り上げます。マネックス・ビーンズ証券には、定率制の「1ショット」と、定額制の「1dayパスポート」があり、それぞれ次の表のようになっています。

これらの手数料体系で、約定金額100万円の株をいくつか買った場合の手数料は、コースによって次の表のように変わってきます。

このように、買い方次第で手数料の損得が変わってきます。手数料のコースを変えられる証券会社にしておいて、ご自分の取引の状況に応じて、コースを柔軟に切り替えていくのが良いでしょう。

●頻繁に売買する場合
デイトレードなどで頻繁に売買する場合は、会費制の手数料体系を取っている証券会社が適しています。会費制を選ぶことができる証券会社としては、次の表のようなところがあります。

ライブドア証券は1か月あたりにすると18,900円で他の2社より高額ですが、売買回数の上限はまったくありません。かなり頻繁にデイトレードをする方なら、魅力的な手数料です。

 





売買したい商品で選ぶ

6月 14
2010



単元株のみ取引するのであれば、どこの証券会社でも可能です。しかし、その他の商品も取引したい場合は、証券会社を選ぶ必要があります。

例えば、少額の取引をしたい場合は、ミニ株やポケット株といった商品を利用する場合もあります。また、現物取引で経験を積んだあと、信用取引もやってみたいという場合は、信用取引ができる証券会社を選ぶ必要があります。

さらに、株以外の投資商品(投資信託など)にも興味がある方であれば、そういった商品も扱っている証券会社にする必要があります。

次の表は、主なネット証券の取り扱い商品をまとめたものです。これを見ても、証券会社ごとに取扱商品にばらつきがあることが分かります。

<主なネット証券の取り扱い商品>

※1:ミニ株は取り扱っていないが、ミニ株よりやや便利な「プチ株」を独自に取り扱っている
※2:ミニ株は取り扱っていないが、ミニ株よりやや便利な「S株」を独自に取り扱っている
※3:制度信用取引とは、決済の期限や逆日歩(ぎやくひぶ:株券を借りるために支払う金額。)の金額が決められている信用取引のことです。決済までの期限は最長6か月で、市場が同じなら、どの証券会社を通しても同じ条件で取引できます。
 





機能やサービスで選ぶ・複数の証券会社に口座を作る

6月 13
2010



証券会社によって、機能やサービスにも違いがあります。

自動売買ができるのは、カブドットコム証券、マネックス・ビーンズ証券、楽天証券の3社ぐらいです。逆指値等の自動売買を活用したい場合は、これらの証券会社から選ぶ必要があります。

また、証券会社によっては、高度な情報サービスを提供しているところもあります。リアルタイムな取引に適したソフトや、強力なテクニカル分析機能を持ったソフト、またアナリストレポートなどの情報など、証券会社によって内容はさまざまです。

このサイトで学んでいる段階では、まだそこまでのレベルは必要ではないでしょうが、より本格的に株式投資を行うなら、そういったサービスや情報が必要になることもあるでしょう。そのときが来たら、証券会社を再検討するというのも1つの方法です。

ネット証券の場合は、口座を作っておいても、特に費用はかからないことが一般的です。とりあえず複数の証券会社に口座を作って、それぞれの使い勝手やサービスなどを確認したあとで、どこか1社に絞っても良いでしょう。

また、欲しいサービスや機能が1社ではどうしても揃わないなら、管理が面倒にはなりますが、複数の証券会社を使い分けることも考えられます。特に1つの証券会社のサーバー不備で取引ができないような場合、もう1社に口座があると、たいへん便利です。